国際法務担当者の筋トレ

三度のメシよりネゴが好き(ネコではない)。某社法務担当が日々気になるトピックを少しだけ深掘りします。

「浅瀬で銛」のほうが得意

MBEマラソンのたすきは、ConLaw(憲法)にまわっています。 Propertyから移ってきたので、問題へのアプローチ方法が全然違い 脳みそがびっくりしてました。 いきなりレーガンが!」とかクリントンが!!」みたいな問題がでてくるので、「犬に噛まれたたんだけど」だの「となりの敷地で地下を掘ったら、うちの庭木まで陥没した」だの、ちまちました問題を解いているよりもテンションあがりますね。 私に天下泰平について語らせろぉぉぉ感じで。 気がついたことをまとめます。 ①問題がアトランダムに出されることへの対策が必要。 MBEはConLawもCriminalLawもTortsもEvidenceもContractsもPropertyもCriminalProcedureもアトランダムに出題されるようなんです。ConLawの問題を解いてみてこの点に関する見解が「はぁそうですか」から「げげ」に変わりました。 例えば、持っている法律の知識をジグソーパズルの地図のようものだとイメージしてみてください。 Propertyだと、出題が指し示す地図上の×の地点に向かって、グーグルマップみたいにフォーカスしていって、ルールを思い出すっていう作業を脳内でしている気がします。 これに対してConLawは、×地点の範囲が広かったり、×地点が指し示す部分が欠けていたりするんです。なので、解答にたどり着く際には、欠けているピースの周りの絵をみてみて「こんなもんだろう、ていっ」って答える感じになります。 Property型の問題で思い出せないときはConLaw型の答え方をせざるをえなくなるんですが、これだとたいてい間違えます。出題者としては、ルールを知っていてほしくてProperty型の問題を出すんだから、まわりのピースからはイメージしにくい内容が書かれた問題を出すからです。 ConLaw型の問題でProperty型のアプローチをとると、知っていることを要求されていないものを思い出そうとして、ハッキリ時間を無駄にします。1問につき1分48秒しかないことを考えると、このタイムロスは命取りです。 素もぐりで魚捕るのと、浅瀬で魚影をみて「えいっ」って銛で突くのを交互にやらされている感じで、脳がなかなかついていきません。 もちろんConLawの全部が全部ConLaw型なわけではないですよ。他の科目も全部やってみなきゃわかりませんが、大きくわけてこういうふうに分けられるんじゃないかな、ってことです。TortsはPropertyよりもConLawよりだった気がする。 とりあえず、この振れ幅の大きい出題傾向に対応するためには、問題を一読して反射的に正しいアプローチに入るように修練を積むしかないでのかな、と。PMBRがとにかく問題を解け!って言っている(解説の部分とかにまで書いてあったりする)趣旨がわかってきたような気がします。 ②ConLawを安定した得点源にするのは難しい。 ないピースに書かれていることを想像して答えるのは、知識が問われているというよりも感性が問われているので、正答率はその日の虫の居所にかなり左右される気がします。出来不出来の帯を上げていくことは可能だと思う(具体的なやり方については、もうちっと考察を深めないとわからん)けども、帯の幅を小さくするのはいかんともしがたい。 ところで、「アメリカの一般人にConLawの問題を解かせると八割がた解ける」という都市伝説をどっかで聞いた事があるんですが、これについてイノセントに考えると「おぉ、さすがは最古最強の民主主義の国。国民の司法参加が進んでおり、法律知識も豊かである!」ってことになりそうです。私も留保つきでそうなんかな~とこの話聞いたときに思ったんですが、ちょっと雲行きが変わってきました。知識は最小限で、あとは一般常識で「えいやっ」って解く問題なんですよ。ConLawの問題って。アメリカ人としての常識(歴史とか生活とか)を共有していない我々は圧倒的に不利なのかも。 案の定、日本人にとってはPropertyが得点源になると聞きました。ガチガチにルールを問う問題だからです、たぶん。 ・・・てなことが今週思ったことです。 ただ、以上の見解は訂正される可能性大です。 なんせConLaw5題しか解いてない段階でひらめいた内容ですから。(その後さらに10題解いたけど、見解は変わらなかった)またなんかあったら記事書きます。